ずいぶん前から「霊的」「宗教的」「魂」などの用語をについて、ほかに代わるものはないかと考え続けて来た。例えば「霊的なことについてですが・・・」などと言えば、まず相手には「えっ、幽霊や亡霊・・・それに胡散臭い話?」などと思われてしまう。そういうことではなく人間の深い所にある思想や思考、また精神や心、民俗や宗教、人間の奥底のことだと、相手に分かってもらえるまで時間がかかる。また通俗的オカルティズムや宗教の勧誘などとも誤解されかねない。
これは「霊」「霊的」という用語の使用に問題があるためだ。しかし、残念なことに、ほかに代わる用語がこれまでになかった。そのために、超心理学や神秘主義なども、こうした用語を使うために誤解・敬遠されてきた面がある。
日本語の「霊」「霊的」「宗教」「宗教的」という用語はすでに硬直してしまい、生き生きとした概念やダイナミズム(現象を力とその作用に還元する考え方)に欠けている。そこでリーラーでは、これらの用語に代わるものとして、「神話」を積極的に使いたいと考える。もちろん「宗教」という用語をすべて「神話」にしてしまおうということではなく、「宗教」という巨大・膨大な意味から「神話的」部分を指す場合は、「宗教」という用語を使わずに、「神話」を使用するということである。
次に「霊」「霊的」だが、この用語も「宗教」同様、硬直しているだけでなく、その意味は茫洋としている。気高く美しい人間の精神性を表す意味合いから、幽霊、おどろおどろしさ、亡霊、胡散臭いあの世の話、までをも含んでいる。また、実存主義の言う所の「存在の背景にある本質」のようなニュアンスから「霊主体従」などと言う用語もある。そうしたことから、リーラーでは、この用語についても検討した。
さて、結論を先に言うとそれは「むすひ」がよいのではないかと。もちろん神話と宗教のように、「霊」「霊的」のすべてに代えることのできる用語ではない。その一部の意味合いを「むすひ」としたいということである。
「むすひ」は漢字では産霊・産巣日・魂などと書き、「むす」は、『産』『生』という意味を持ち、「ひ」は霊力を表す意味であり、記紀に登場する神々の名にもある。また「結ぶ」の意味もあり、英語のreligionに近い用語だ。このことについては「リーラーの宇宙」で次のように表した。「宗教のことを英語ではレリジョン(religion)だが、こちらの方がずっとその概念を表すにふさわしいかもしれない。religionはもともとギリシャ語のレリゲア(religare)に由来するもので、「(神と人を)つなぎ直す」あるいは「注意深く観察すること」からきている。」
日本語の「霊」「霊的」「宗教」「宗教的」という用語はすでに硬直してしまい、生き生きとした概念やダイナミズム(現象を力とその作用に還元する考え方)に欠けている。そこでリーラーでは、これらの用語に代わるものとして、「神話」を積極的に使いたいと考える。もちろん「宗教」という用語をすべて「神話」にしてしまおうということではなく、「宗教」という巨大・膨大な意味から「神話的」部分を指す場合は、「宗教」という用語を使わずに、「神話」を使用するということである。
次に「霊」「霊的」だが、この用語も「宗教」同様、硬直しているだけでなく、その意味は茫洋としている。気高く美しい人間の精神性を表す意味合いから、幽霊、おどろおどろしさ、亡霊、胡散臭いあの世の話、までをも含んでいる。また、実存主義の言う所の「存在の背景にある本質」のようなニュアンスから「霊主体従」などと言う用語もある。そうしたことから、リーラーでは、この用語についても検討した。
さて、結論を先に言うとそれは「むすひ」がよいのではないかと。もちろん神話と宗教のように、「霊」「霊的」のすべてに代えることのできる用語ではない。その一部の意味合いを「むすひ」としたいということである。
「むすひ」は漢字では産霊・産巣日・魂などと書き、「むす」は、『産』『生』という意味を持ち、「ひ」は霊力を表す意味であり、記紀に登場する神々の名にもある。また「結ぶ」の意味もあり、英語のreligionに近い用語だ。このことについては「リーラーの宇宙」で次のように表した。「宗教のことを英語ではレリジョン(religion)だが、こちらの方がずっとその概念を表すにふさわしいかもしれない。religionはもともとギリシャ語のレリゲア(religare)に由来するもので、「(神と人を)つなぎ直す」あるいは「注意深く観察すること」からきている。」
こうしたことから「霊」という意味合いから「むすひ」という意味合いを抽出し、「むすひ」的な意味合いを「霊」とは言わず、「むすひ」を使用したいと思う。なんでもかんでも、「霊的」では、気高い精神性もおどろおどろしい幽霊もごっちゃになってしまう。「むすひ」は神道用語として扱われ一般的ではないが、「霊」に代わる用語としてはこれ以上のものはないと考える。
つまり、リーラーでは用語の問題については「宗教・神話・霊・むすひ」という四つの用語から選択して使用したいと考える。
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