2010年5月11日火曜日

超ひも理論とナグハマディ文書


 ナグ・ハマディ写本「アルコーンの本質」第22 (岩波書店・ナグハマディ文書・第一巻から)“ピスティス・ソフィアの過失、流産の子の誕生” には次のように記してある。


上なる天と下なるアイオーンの間には一つのカーテンがある。そしてそのカーテンの下に一つの陰が生じた。そしてその陰が物質となった。そしてその陰は少しずつ投げ捨てられた。そして、彼女が造ったものは物質の中でまるで流産のような業となった。それは陰から形を受け取った。それはライオンに似た傲慢な獣となった。それは、すでに述べた通り、男女である。なぜなら、それは物質から出てきたものだからである。


 次にリサ・ランドール博士の発言をみていただきたい。興味深い一致だと思うが・・・・・。どうだろう? Lisa Randall( 物理学超ひも理論物理学者)と若田さん(NASA 宇宙飛行士)との会話「リサ・ランドール・異次元は存在する」NHK出版から・・・


L「普段経験している3次元の生活空間とはまったく異なった、もうひとつの別世界がある」

W「もう一つの別世界にどうすれば行くことができるのでしょか?」

L「残念ながら、人間がこの5次元世界を感じることはできませんし、行くこともできません。わたしたちの住むこの宇宙は、3次元の膜のようなものの上に貼りつけられているからです。わたしたちはその3次元の膜にぴったり貼りついていて、そこを飛び出して5次元世界に入っていく方法はないのです。たとえ、スペースシャトルで宇宙のどこまで行っても、5次元世界に出ることはできません。しかし、たとえ直接でていって探索はできなくても、5次元世界は確かに存在していて、わたしたちの暮らす3次元世界に驚くような影響を与えている可能性があるのです。

高次元世界における膜は、バスルームにおけるシャワーカーテンのようなもの。わたしたちや、物質は、シャワーカーテンに貼りついている水滴のようなもの。」  



バスルーム・・・・・・高次元世界  シャワーカーテン・・・3次元世界  水滴・・・・・・・・・私達


「アルコーンの本質」の第22はピスティス・ソフィアの過失によって・・・ランドール博士の言葉を借りれば、五次元の世界から吹き出した物質がこちらの世界を造ったと解釈できる。さらにランドール博士は五次元世界はこちらの世界に「驚くような影響を与えている。」と考えている。これはぼくの提唱する向こうのフィールドとこちらのフィールドのアップ・ロード、ダウン・ロードのことだとも言えるし、生きているときの業が死後の、さらに再生へ多大な影響を与えるとも読めるのではないか・・・と、深読みかもしれないが、ぼくにはそのように読める。 


また五次元の世界とはグノーシス派ではプレーローマと呼ばれており、Gnosis (knowledge, insight)によってそこに帰ることが人間の心・魂の最終目的であるとされている。これは仏教の成仏に似たニュアンスだ。


(プレーローマ:ギリシャ語で充満の意。至高神以下の神的存在によって満たされた超越的な光の世界を実現するために、グノーシス主義の神話が最も頻繁に用いる述語。・・・なお、この語が複数形で用いられ、「父のすべての流出」を指す場合もある(真理の福音書)岩波書店ナグ・ハマディ文書 用語解説から

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